「おはよう」

「うん」

「雄、仕事は?」

「仕事?」

「うん」

「俺、言ってなかったけ? コールセンターで働いてるけど月の半分は休みって」

「あっ・・・。
前に言ってたね」

「だから月の後半は休み」

「そうーだったんだ」

「うん」

「で、休みの間は何するの?」

「バンド活動の仕事」

「大変だね」

「うんー・・・。
だからもうちょっと寝てていい?」

「うん」

「弥生は寝ないの?」

「寝ないよ」

「そうー・・・。寂しいな・・・。
一緒に寝ようよ」

「えっ・・・」

「だから弥生も俺と一緒に寝るの」

「眠くないもん」

「チエッ」

「何、そのチエッて?」

「だって、ねこごちよかったもん。
ちょうどいい抱き枕になってた」

「私は雄の抱き枕じゃない!!
甘えるな!!」

「なんで弥生はそうなの?」

「何が?!」

「なんで俺に甘えてくれないの?」

「そっそれは・・・」

「弥生って、本当に素直じゃねえな・・・。 でも、そんな弥生でもかわいいな」

「なっなっ何言ってんの?!」

「あーーー。 
顔、赤くなってるー・・・」

「カラカウにも程があるよ」

「俺は別にカラカウために言ったわけじゃねえから。
想ったことを言っただけ」

「だから雄はチャライって言われるんだよ」

「別に俺はファンのみんなに言われても構わない。
それが俺の魅力だから。
でも、弥生の前だけは1人の男でいたいら。
そのためだったら俺は、なんにでもなる」

「ズルイよ・・・」

「それが俺の気持ちだから・・・」

雄祐のスマホがなり電話に出た。

「はい」

「いつまで寝てんだよ?
今日朝からレコーディングだろう?
忘れてたわけじゃねえよなー?」