かなちゃんには、

新人の教育係、
要は担当教官?みたいなのを
やってほしいんだ。」

「はい!?

いや、一件目に関してはわかります。
すぐ取り掛かります。

けれど二件目は…
私だってまだ1年目、来年2年目になるんですよ?
普通そういうのって、少なくとも3年ぐらい経った人がやるものじゃないんですか?」

「うーん、そうなんだけど、
今年は新人が5人も来るんだ。
かなちゃんのときは、麻生さんと2人だったでしょ?
だから教育係も足りたけど、
今年は適する人材があんまりいないんだよ。
3年以上だからってみんなが教育係に適しているわけじゃない。
その人の性格もあるしね。

それに他の4人の教育係はみんな先輩達だから!
なんかわかんなかったらそいつらに聞けばいいから!
お願い!!」

と、言われてもなー…

でもそう言われてしまうと断りづらいし、
なんかやってもいいような気がしてきてしまう…


「…わかりましたよ!

その代わり、期待はしないでくださいね。
あとでやめときゃよかったとか言われても責任取れませんから!」

と言っているのに
課長は能天気に、

「大丈夫だよ。かなちゃんなら。」

と言っていた。