秘蔵っ子の憂鬱※タイトル変更

〜side 羽田真季課長〜

“営推のクールビューティー”
別名
“羽田課長の秘蔵っ子”
はどちらもある意味正しい。

俺が目をかけているのも事実だし、
さほど親しくない相手には
クールビューティーに見えるというのも事実だ。

仁科かなは自らが認めた相手にしか
心を開かない。

自分が能力を認めた相手は信頼するが、
一本気な性格から、
合う合わないというものがあるからだろう。
だからこそクールビューティーと言われるのだ。

だが、彼女の中身は本当はとても熱い。
冷たいという意味のクールは合わない。

クールはかっこいいという意味とも言える。
とは本人には言わないが。

だが、根が真面目であるゆえ、
自分が悪いと思えばちゃんと認める。
少しぐらいの無理は自らに課す。

だからこそ、
1年目でも俺が認めたんだ。
研修で営推に来たときのことは
今でも覚えている。
研修期間だろうと自分のミスは自分で取り返す。
残業も厭わない。
うちの女子にはないことだった。
甘えられるところは甘える。
それではダメだ。
他のやつらにはバレてなくても俺には見えている。
だからこそ、普段は出さない希望を出した。
仁科かなをうちに寄越せと。
俺の予想通りそれは受理され、仁科かなはうちにきた。
やつの有望さはすぐに知れ渡ったがな。