・・・が受話器からは女の人らしき声が聞こえる。


ムカムカムカムカ。


この友達空気読めなさ過ぎじゃない?


何で今電話してくるの?


そして浩輔も一旦電話切ってくれても良くない?


わざわざ、祝う為だけに今日この場所にいるのに。
思えば思うほど徐々に苛立ちバロメーターが上昇してくる。


でも私の思いには気付かない様子で、話を続けている。


・・・このままじゃ、日付越えちゃう。


『ゴホッ・・・』


楽しそうに話す浩輔に気付いて欲しくてわざと咳払いをしてみる。


その声に浩輔が顔をこちらに向けた。受話器を押さえて


『ごめん、もう切るから。』


と言ってくれたからほっと胸を撫で下ろした。


その時電話先の女性が『誰かといるの?』って声が聞こえた。


浩輔は次の瞬間













『あぁ、妹だよ。』


その時0時を知らせる時計の鐘がなった。




真っ白だった。