浩輔の実家に着いてからは、いつものように皆温かく迎えてくれた。
飛行機と高速バスを乗り継いで身体は正直きつかったけど・・・楽しい時間に癒された。


『あれ?それ?』


ふと彼の腕には見慣れない時計、最近流行のトラコン(TRANSCONTINENTS)みたいだ。


『これ?サ-クルの皆で買ってくれた。』


『へー・・・、ふーん?』


サークルの皆でお金寄せ合って時計って普通買う?


不思議に思ったけれど、特に気にせず私はいつプレゼントをあげるかでドキドキしていた。


一緒にカウントダウンをして、そしてその後渡そう。


密かに計画を練りつつ時間が経つのを待った。


浩輔の家族は気をきかして二人で過ごさせてあげようと早々と寝床に行ってしまった。











23時55分。


『『あと5分だね。』』


言ってた時に、彼の携帯がなった。


『もしもし?おー!』


私と目が合うと彼は気まずそうに受話器を押さえて


『ごめん、サ-クルの友達。』


そう言った。