鍵をかけ、ゆっくりと階段を上っていく。 初めて並んで歩いた。 お互いに少しハニカミながら、今、この時間を大事にしたい。 そう、思っていただけなのに…。 ロビーに…見たことのある姿…。 じっと…こっちを睨んでいる。 『…パパ…。』 『…えっ?』 夫が…。 夫が…いた。