今日は『入社式』。



眠い目をこすり、会場となるホテルへと足を運ぶ。



俺の会社は、大手の製薬会社。




薬剤師の資格を持つ俺は、給料が良い、という条件だけで、薬剤師とではなく、サラリーマンとして生きる事を選んだ。




会場へ着くと、周りは新入社員でごった返していた。



人波をくぐり抜け、受付へと行く。





そこに居たのは…。




左薬指にキラリを指輪を光らせ、俺たちに笑顔を振り撒くお前がいたんだ…。