たった一度きりの…



「ねぇ、水夫?」

「なぁに?」

「君、こんな時間にどうしたんだ?」

「組長さんが、凪の任務が今日で終わったって言ってあなたの部屋の鍵をくれたの」



意外とあっさり、白状した……って、それは理由じゃない!!!

僕は辛抱強く聞く。

「で、どうして、突然来たの?」

「会えてなかったから、会いたかったの」


うん、これはちゃんと理由になってる。


「他には?」

「え!?他?他は……」


何だか言いにくそうだ。




なんだか、水夫を前にすると、さっきまでの悩みが消えた。

もういいよ。

「…もういいよ」

「――え、どうして?」

「言いにくいなら、別に言わなくていいよ」


水夫はホッとした顔をした。