コンッと水夫の前にお茶を入れる。

「ありがと」



水夫が来てから、僕の部屋は急速に変化を遂げた。


まず、ベッドの上にいた僕は着替え、ベッドが整えられた。


次に、滅多に出されない折り畳み式の机が、部屋の真ん中に登場した。


その次に、滅多に使われない湯沸し器に、水が入れられ、お茶の香りが部屋を漂うようになった。


そして最後に、そこら辺に好きなように散らばっていた服やら本やらが、ある程度の定位置、もしくは、クローゼットに押し込められた。




これだけの変化を起こし、やっと僕は水夫の斜め前に腰を降ろした。