「ちょっと。何なの!?あなた達!!」

水夫の部屋の前に立つと、水夫の声が良く聞こえる。

更によく聞こえるのは、水夫をからかう男の声。

「え?…だから、言ってんじゃん。」

あり得ない言葉を聞いた。
「――『かこ』っていう名前は『過去』から取ったんだって。」

違う人の笑い声。


どうやら、男が少なくとも2人いるらしい。


最初の声は、まだ続ける。
「君は結局、最初から周りの人に見捨てられてたんだよ!――あははははっ!!」


出された言葉が予想外すぎて、逆に、固まっていた僕を突き動かした。