その日は、爽やかに晴れた冬の日だった。 僕の任務は、基本的に組織のビルの中で済む。 事件の犯人捜査や、脱税なんかを突き止めたりするからだ。 僕は見るだけ。 後は、警察、もしくは、組織の誰かが動くのだ。 現場で動く人から見れば、とんでもなく、楽に見えるらしい。 しかし、当事者の僕には、全く楽な仕事では無かった。 そして、また。 今日も任務が僕に付き纏う。 ――――そんな時。