ご都合主義なハッピーエンド





その言葉で初めて自分の格好に気づいた。



上質な絹の、白いルームドレス。



「それ、どういう仕組みになっているの?」



そんな王子の問いは無視。



ささやかな反抗だ。ささやかすぎるけれど。



「これにします」



これでもかという程に並べられた服のなかから私が選んだのは、丈が短めの鮮やかなピンク。



あえて選んだ、「あの時と似たような」ものに、王子は面白そうに笑った。