まさかのダル絡み
「ねーかーしーてーよーぅ」
えりかは休み時間じっとしない人
ていうか、じっとできない人にしとこう
「トイレ行くよ!!」
いつものこと
連れションとかいうやつ
もう、そろそろ1人で行ってほしい本音
トイレの前でえりかを待ってる
ゆあ
すると、
「まぢか〜、うけるんだけど〜、」
野球部軍団が来るではないか
私は男子がそこまで好きでなく
むしろ拒否反応出るので
集団とかもっといやなのだ
__あの人を除いては__
「よ!」
丁度集団が過ぎ去ろうとしたとき
平井出 一輝が挨拶してきた
「わぁ。…よ、よ!!」
一気に赤面
そう
一輝
私の片想いの人
好きな人
ずっとずっと
好きな人
久々に話しかけてくれた
久々に会った
「なーんだ、お前」
にこっと笑う一輝の笑顔に
いつも吸い込まれそうになる
「へへっ」
笑って誤魔化すことしかできない
本当にかっこよくて
本当に輝きがあって
本当にいい人
それは顔ではない
顔がかっこいいんではない
私はそこに惚れたんではない
一輝その人自身に惚れてるの
「お待たせー!」
えりかと教室に戻り
それから機嫌がいい私
逆に気持ち悪がられた
本当に久々だったから
本当に嬉しかった
私が一輝を好きになった理由
それは一年前
__クラスが一緒だった
でも、第一印象は最悪
人の悪口言ってはからかい
言ってはおちょくり
笑ってばっか
本当にそういう人が嫌いな私
だから絶対関わりたくないと思った
学校にも慣れてきた頃
「ねー!それ、貸見せて」
私の教科書を指差しながら
そういった一輝
なんということに席替えをし
隣になってしまったのだ
無言で貸した数学の教科書
だって、一輝と一緒に教科書
見るだなんて嫌に決まってるから
「俺に貸したらお前が教科書なくなんじゃん」
「いーよ。べつに」
そういうと一輝は机を運んできて
教科書を私から取ると丁度真ん中に
置き、
「さんきゅ!」
そう言って満面の笑みで笑った
「あ…」
本当に嫌だな
その時の自分はそんなことしか考えてなかった
「てかさ、俺のこと嫌い?」
率直に聞かれた
私はかなり戸惑ったけど
「嫌い」
いつの間にかそう応えていた
「うぜー!」
そういいながらまた笑っていた
この人本当に意味が分からない
嫌なことなのになんで笑ってるの
本当に意味分からない
なおさら嫌いになりそうだ
「そーいうとこも、意味分からない」
言ってしまった
私こんな性格じゃないのに
一輝の前ではこんな性格に
なってしまう
「俺、お前になんかしたっけ?」
真顔で聞かれたときには
本気でやばいなって思った
「人の悪口言うとこ、馬鹿にするとこ
ゆあ、そういう人嫌い」
そういうと、一輝は
「あっそ、んまーお前と関わる気ねーし」
きれた
「教科書やっぱいーや、」
そういうと机を離した
ここでやばいと感じ始めた
やばいって思った
だから謝ろうと思った
思ったんだけど言葉がうまく
出てこなくて
授業終了チャイムが鳴った
それから一輝とは一言も話さず
お互いに嫌いのまま
夏休みに入ろうとしていた
前日
「おい」
帰り、誰かに呼ばれた気がして
後ろを向くとそこには一輝がいた
「俺、悪口も言わねーし馬鹿にもしねーから」
下を向きながらそう言った
「…え?」
意味が分からない
それから走って帰ってった一輝
謝られたの、私?
謝らなきゃいけないの私だよね?
なんか申し訳ないことさせちゃった
そんなこと考えながら夏休みに入った

