雨のち晴れ


「!お姉ちゃん、手首、あざだらけ…」

「それ、クラスのやつにやられてたやつ,。」

平助が、扉の外から風歌ちゃんに向けて言う。俺じゃないと言ってくれてるらしい。

「そんな!風歌…お姉ちゃんのクラスの人信用してたのに…!」

信用なんかしてないだろ、道具なんだろと思いつつも、黙っておく。

「大丈夫よ。」

そう言って、時雨は、部室に向かった、


やっぱり、このまま、俺が傷つけられていても時雨は傷つくんじゃないか?

一週間、二週間、三週間。

時雨が休んでる間、俺は毎日傷つけられた。

でも、たまに

風歌ちゃんは、悲しそうに笑う。

…。

もしかして…


「疾風!」

俺は、来たばかりの疾風に叫ぶ。

俺の目配せに疾風は頷くと、

「陣!後は任せた!」

そう叫んだ。

気づいたんだ。どういうことか。