雨のち晴れ



「雨の妹可愛いー♡由奈を追い詰めた雨とは大違いー♡」


けっきょく、ここでも、すべて風歌が一番だった。


あたしは、雨だ。


時雨じゃない。


あたしは雨。


存在意義なんか、ない。

だって、あたしだもん。

「雨、何で、生きてんの?」


それが、あたしへの第一声だった。


由奈はみんなのアイドルで。


あたしはみんなの邪魔者で。


それが続いてるだけ。

だから、風歌がいても、いなくても変わらない。