「お姉ちゃん!」

風歌ちゃんが、次の日に遊びに来た。

一人でこっそりと。

「昨日は邪魔しちゃってごめんね。風歌、ダンス部に入るから、これからはみんなの練習の邪魔にはならないと思うよ!」

はたからみたら、いいこなんだけどな。

なんだが、鳥肌が立つ。

気色悪いというかなんというか…。

練習の邪魔には、つまり他のものの邪魔にはなるのだろうか……。

「じゃぁ、風歌は、部活に行きます!またねっ!」

そう言ってかけ出して行った。

風歌ちゃん自身が邪魔しなくても、間接的には邪魔をすることができる。

よく見ると、時雨はガタガタと震えていた。


「時雨…?」

「っ、やだよ…もういやだっ!」

時雨はそう叫んで、しゃがみこんだ。

こうなると俺はどうしょうもない。


「誰か、疾風呼んでこい!」

俺は叫んで時雨のそばに座る。

「風歌が、」