雨のち晴れ


「で、いつまでそこにいるつもりなの?疾風。」

バレてる……。

「疾風⁈」

しぃの焦った声がする。

「さっき軽く物音がするまで、気づかなかったよ。いつからいたの?」

「時雨が風歌を殴ったあたりから。」

風歌は、笑いながら、そう、とつぶやいた。

そう、とつぶやきながら、俺をみて、

ニコリと笑った。

その笑みは綺麗ででも、怖くて怖くて。

また、風歌に、恐怖を覚えた。

「疾風は私の敵でしょう?誰かに言ったら…から。」

………怖い。

風歌が怖い。

俺はなんで年下に怯えなきゃいけないんだ。

年上としての威厳はないのだろうか…


「なんとか言いなさいよっ!あんたも、由奈ちゃんみたいに消されたいわけ?」

あぁ、昔、散々言われたな。

死ね

って言葉。

殺す

って言葉もよく聞いた。

でも、実際、できないんだよな。

風歌は、強がってるだけだから。

でも、

やっぱり嫌だ。

人から敵意を向けられるのは。

神楽にぃ…助けろよ…

昔約束しただろ?いつでも、俺が困ってる時は助けてくれるってさ。

俺が怯えている時はそばにいてくれるって…。