俺も嫌われてる。

理由は知らないが、バスケ部と、中学時代の俺を知ってるやつ以外の男子で俺に話しかけてくるやつはいない。シャーペンとか落としてたから、拾ってやったら、
『ああああああ、あ、えっと、その、ありがとうございます⁉』
って、同学年の男子が走って行った時には驚いた、しかも、いつも馬鹿騒ぎしてる隣りのクラスの不良が。

「なんで、バスケ部は、嫌われるの?」

時雨が唐突に聞いてきた。

「平助、あんたも、クラスでよく殴られてるよね?」

「⁈」

「知ってるんだよ。殴られてるのみたんだから。」


平助も……?

「ムカつくんだってさ。バスケができて、毎回5位以内で、モテて。モテないけどな。」

俺は、心の中で平助はモテるだろとつぶやく。

「女子が、俺が殴られたあとタオル持って来るんだよ。それみて、さらに男子がキレる。本当なら、女子には近づいて欲しくないのにな。」

平助は、少しかなしそうな顔をした。

「本田は…?」

「嫌われてないっすよ?本田は俺といても絶対殴られないし。」

「?なんで。」

俺の疑問を時雨が代弁する。

疾風も不思議そうにしてるし。

「本田は、頑張ったから。」