「俺も、このメンバーでいい結果残したい。」
「約束ですよ、泣いても笑っても最後ですから…」
「…そうだな。」
俺にとっては、と心の中でつけたす。
いくら残るとは言ったって今と全く同じなんてことはありえない。
人生は一期一会だとか、一度きりだとか、当たり前のようで、わかってるようで、どこかで何言ってんだって嘲笑ってた。
それが今になって痛感する。
あぁ、きっとこれが、現実なんだって。
「さて、帰るか!」
「はい、ってまだ走り出したばっかじゃないですか!」
ペースを上げて走ってる俺の背に佐倉の声が追いかけてくる。
「何言ってんだよ、ペースあげて早く帰るだけだって!」
もう、迷えない。迷う時間も何もない。ただ、戦って、勝つ。それだけ。


