「風歌、よそってて。疾風たち呼んでくる。」
よそうと言っても、ただ、大きめの器に氷水を張ってそうめんを入れるのと、つゆをお椀に入れるだけだ。
「うん、わかった!」
いつもは盛りつけまであたしがするので任されたことが嬉しいのか、ニコニコと笑っていた。
「暑いなぁ。」
体育館までの道のりは暑すぎる。
わりと近い場所に合宿所はたっているけど、やっぱり外に出れば室内よりは暑い。体育館もすごく暑いだろうな…
「疾風、クールダウン終わった?」
「おぅ、ちょうど終わったとこ。ジャグ1つ飲み干したから午後一で作るの頼んでいいか?」
「わかった。」
部員とともにまた合宿所まで戻る。
肉じゃがは素麺を茹でている間にお母さんが準備をしていたし、午後一でドリンクを作ることは可能だろう。
「今日は素麺か。」
「たまにはあっさりしたものがいいかなって…」
ちゃんとした理由があるような口ぶりで話す。
「時雨、栄養バランスのこと考えてないだろう。行き詰まったか。」
あらら…バレちゃった。
「はい、他の物も考えたのですが時間がなくなってしまいました。」
「そうか。次からはなるべく、素麺だけじゃなくせめてなにかもう一品つけろ。」
監督の言葉に、はい、と素直に頷いておく。


