「疾風⁈」

時雨が叫ぶ。

「時雨、とりあえず着替えて来い。俺が疾風を着替えさせるから。」

時雨はそっと頷いた、

俺は、そっと、ジャージの上を脱がせた、



おかしい。

バスケじゃできないような傷がたくさんある……。

まず、引っ掻き傷はできないはずだ。

何があっても、背中にボールのようなあとがつくわけがない。

それに、腕。腕にあとがつくことはあるだろうが、

二の腕にあとがつくなんておかしい。

下もも長ズボン……。
疾風はバスケの練習になると、冬でも、下はハーフパンツで練習していた。
だからおかしい。

最近着替えも最後だし。

部誌をつけて帰るから、先に帰ってくれって……

こういうことか。

足もすごいことになってる。

青あざ……赤いあざ……紫のあざ……。