雨のち晴れ


「さすが時雨。倫先輩の負けず嫌いで、うまく転がしたな。」

「たまたまうまくいっただけよ。」

そのたまたまがすごいんだって!と二人の会話が聞こえてくる。

なんとなく手のひらで転がされてるようで悔しいけど、試合に出るためなら仕方ない。

「明日からはもっと重点的にしますから、安心してください。」

いや、安心できねーよ。時雨のバスケにおいての安心してくださいは、覚悟してくださいと同じだろう、とは言わないでおく。

「早くやらないと時間内に終わりませんよー。倫先輩。」

なんとなく、悔しいからやってやろう。絶対やりきってやる。

「時雨、何時あがり?」

「22:00です。」

「うっし。やるぞ、本田。」

絶対に、基礎なんかで終わらない。取りにくいパスを投げないように…

あー、でももっと面白い自主錬したい。

いや、でもパスはパスで大事で。