雨のち晴れ


「そんなゆっくり噛んで食べてたら、完食できねーよ!」

「そうだそうだ!しぃ、俺たちはあいつらに比べて体が小さめなんだからな!不本意ながら!!」

せめてもう少し身長が欲しかった、という気持ちを込めて叫ぶ。

「そんなこといっても、倉橋くんもそんなに大きくないけど食べてるよ?」

「ぁ…本当ですね。」

佐倉が肯定するような言い方をするのでついつい、倉橋を見る。

「…あいつ、すげー……」

「……まだ食べてないんですか?」

「いや、お前が異常だから!」

「いや、まだ食えますよ。腹六分目ってトコです。」

異常だ。さすがに、俺たちだけじゃなくて倫たちも驚いてる。

しぃは、開いた口がふさがらない感じ。

「じゃあ、倉橋くんには、夜食少し多めに作ったほうがいいかな?」

「ぁ、いえ、三食をもう少し多めにしてもらってもいいですか?」

「うん、わかった。」

まさか、ここまで食える奴がいるとは……