「んまっ。」

疲れ切った体で大量の飯。

量は多いし、食えねーし、吐きそうだし…とは思いつつも、しぃが作るとそれだけで味が変わって、それだけで食べられそうな気もする。

いや、気がするだから現実問題、やばいんだけど。

「こらー、疾風ー。ちゃんと全部食えよー。」

「逆にお前らはなんでそんなに食えるんだよ…」

陣や伊藤、倫はすでに食いきってるし、本田も倉橋も普通に食ってる。

苦しそうなのは俺と平助と佐倉だけだ。

「体つくりは基本っすよー、」

平助にいたってはなんて言いながら俺にドヤ顔して平気なふりをしてくるけど、俺は確かに苦しそうにする声を聞いた。

「監督からだけど…残したら、連帯責任で練習メニュー1.5倍だって。」

しぃの言葉に俺たち3人は一気にかき込むように食べる。

「ちょっと、疾風も平助も、佐倉くんも、つまらせないようによく噛んで!!」