雨のち晴れ


だけど、今からは合宿。もう少し、疾風への気持ちは心に留めておこう。

あたしは、みんながプレーできるように万全の体制を整えるだけ。

それがあたしの仕事。

いまのあたしのすべきこと。

「おはよー!」

合宿所に向かって手を振りながら駆け抜ける。

「準備するぞー!まず、しぃ、風歌、冷蔵庫の中に先に頼んでおいた材料揃ってるかと、調味料と、道具の確認。他は部屋の確認!部屋長とか勝手に決めてあるから、部屋長になった奴ともう一人、部屋の掃除な。んで、他の奴らは下から布団と枕取ってくる。で、終わったら俺に報告しろ。わかったな?」

はい、と大きな返事が聴こえた。

「風歌、行くよー。」

事前に頼んでおいた材料のリストは、ポケットの中に入ってる。

朝、突っ込んできた。

「えーと、風歌ー、砂糖、塩、醤油、みりん、ソース、ドレッシング、料理酒、味噌、お酢、があるか確認してー。」

指示を出して、あたしは冷蔵庫の中身を確認する。

基本的に買い出しには行かなきゃいけないけど、なるべく買いに行くものが減るように、と野菜類と、乳製品だけは入れてある。

「ピーマン、人参、ブロッコリーにキャベツ、レタス、それからキノコ類、トマト、きゅうり、ナス…もやし。野菜はこれくらいか。」

「しぃちゃーん、砂糖とか全部あったよー。」

「じゃ、道具確認してー。リストはここにあるから。」

ポケットの中から紙を引っ張り出して渡す。

「ヨーグルト、チーズ、牛乳、卵、と。ちゃんとある…。あとは、カレールーでもあるかな。」

戸棚をゴソゴソ探ると、使われていないカレールーと、コーヒーとココアが見つかった。

「レモンとかは部室の冷蔵庫に入れてあるか。」

メモ用紙に足りないものはないと、書く。

「道具の方はどう?」

「ごめん、まだかかりそう。」

一つ一つきちんと数まで書いてある。

道具はそれくらいの方がいいか。