雨のち晴れ


「この合宿終わったら俺、もう部活生活とおさらばか。」


「…うん…」

「寂しくなるな。」

そんなこと言われても、あたしの方が寂しくなる。

「今日くらい、いいだろ。」

そっと手を握られる。

「ちょっとー、2人だけいい雰囲気にならないでよ。」

風歌はそういうけど、あたしたちは、ニコッと笑うだけ。

「ほんと、二人、付き合っちゃえばいいのに。」

風歌の声が小さかったのに、私の中で大きく大きく響いた。

黙って歩いていたら、倫先輩の家の付近に差し掛かる。

「はよー。ぁ、夫婦、復活かー?」

笑いながら一緒に歩き出す。

顧問にもからかわれた時には手を離したけど、

ずっと繋ぎたい、そんな風に思ったのはきっと気のせいじゃない。

あたし、疾風が好き。

だから、疾風のことを一番に考えてしまうし、疾風に試合で活躍して欲しいとも思う。それに疾風があたしを全国に連れて行くって言ってくれて嬉しかった。