「あたしはバスケをアキラから奪ったの。…あたしが、奪ったの…」

「…知ってます。あいつの遺書を読んでやってください。俺は正直時雨さんを恨んでます。多分これからも。」

そう言って、倉橋は帰って行った。

俺はどうすればいいのだろうと、時雨を見る。

「…帰りましょう。手紙を、読みたいので。」

「そうだな。」

俺が頷くと時雨は、歩き出す。

一言も喋ることはなかった。