「中学生になってから、初めて声をかけてくれたのがアキラでした。あたしは、その当時も、すでに学校中から嫌われていたし、いじめられてました。そんな中、アキラだけは、あたしのそばにいてくれました。…あの日は、雨でした。大雨でした。先輩たちは、修学旅行でいなかった。あたしもアキラもいつも通り過ごしてたはずなんです。でも、確かにその日、アキラの口数が少なかったのだけは覚えてます。それが特別少なかったわけじゃないけど、どこか遠くにいるように感じたんです。それから、アキラは…急に早退をして、 何度も電話しても出てくれなくて。あれはきっと、19:00ごろです。やっと電話が繋がって、アキラが一言言ったんです。『さよなら。』って。それから、電源が切れて、次の日、朝、学校で知りました。…アキラが、飛び降りたことも。死んだことも…。…あたしのせいってことも、これが、すべて、です。」
泣いていた。時雨の目には涙が溜まっていた。
「…あたしのせいってなに…」
「…!倉橋…」
なんで、と言いそうになる。
「赤羽アキラは僕の姉だから。」


