「さて、やろうか。時雨。」
「お手柔らかに。」
「それは俺のセリフ。」
一年はまた驚いた。
倫は選手としてはでないが、それでも、強い。
足を怪我したことなんて誰もわからないくらい強い。
「オフェンス、譲ります。」
鉄壁のディフェンスが、始まる。
倫も安定している、オフェンスを魅せる。
倫は、シュートが必ず入る。
スリーポイントも、レイアップも、フリースローも。
すべて、まるでゴールに吸い込まれるように入る。
それに対し、しぃのディフェンス。
まず、背の差があるが、ジャンプ力がすごい、そして、何より、鉄壁。
鉄の壁のように、抜けようとしても、必ず読まれている。
一歩、二歩先に行ってしまう。
「時雨、楽しそうっすね。」
しぃの顔は平助と1on1してるときと同じ顔だ。
「お前の時もだ。」
「でも、時雨、部長の時の顔が一番楽しそうですよ。」


