「じゃぁ、しぃから。」
俺の言葉にしぃが軽くうなずいて話し出す。
「えっと、あたしたちはお守り作るしかできなくてそれもいびつで…正直申し訳ないというか…でも、あたしたちも一緒に戦ってるつもりだってこと覚えててほしいです。明日、あたしたちには応援しかできないけどできることを精いっぱい頑張ります。だから、みんなも頑張って。」
しぃの言葉に一年生が返事をし、俺たち二、三年は大きくうなずく。
俺も何か言わなきゃ。
「まず、しぃも風歌もありがとう。スタメンもそうじゃないやつも、さっきしぃが言ってたこと忘れんな。コートにいるのは選ばれた5人かもしれない。だけど、全員で戦ってるつもりで戦え。誰も独りじゃないからな。」
言いきった。
「はいっ!」
気持ちいいくらい大きな返事が返ってきた。
「以上っ。解散!」
大きな声で監督が告げた。
「ありがとうございましたっ!」
試合だ。大会だ。


