雨のち晴れ



そして、次に、しぃは、倫を見た。

「五分休憩したら、倫先輩の相手します。」

ニコリと倫は笑ってオッケーを出した。

「時雨先輩!お疲れ様です!」

「あ、ありがと。」

時雨は少し戸惑っている、

今まで、マネージャーの仕事ばかりで部員と関わることはほぼなかったからだろうか。

「時雨先輩なんて、呼ばれたの初めて…いつも、いつも、後輩にも雨って呼ばれてたし…。」

俺にそっとつぶやく。

「ここでは、しぃは、仁科時雨なんだ。」

「そ。時雨は風歌ちゃんのお姉さんの、雨じゃないんだ。ここの連中にとって、時雨はチームメイトなんだ。」

倫が、俺の言葉を取った。いつも思う。


もしかして、倫はしぃが、好きなんじゃないかと。


倫はバスケ部のの男子以外には、名前で呼ばせない。みんな苗字だ。

それは中学の頃から。


でも、時雨だけは別だ。

名前で呼び合ってる。



「ありがとうございます。倫先輩!」

しぃは、ニッコリと笑う。