雨のち晴れ


沈黙が部屋を埋めた。

「しぃちゃん、倫先輩!10分間休憩ですよ〜!」

「風歌か。」
倫先輩が呟いて、

「後のことは二人に任せる。」

そう言ってジャグだけ持って部室をでて行った。

あたしは、風歌にタオルを持って行くように指示を出して、ドリンクを持って行く。


…倫先輩に、いいすぎたかな。

「しぃ。どうした?」

「は、疾風。倫先輩は?」

体育館から来たならすれ違ってるはずだよね。

「あー、よくわかんねーけど、今日は早退するって。」

もしかして…

ストバスに行くのかもしれない。

「病院かなー。あいつ、去年また足をやらかしたし。」

「え?」

足は完治したはずじゃ…

「中学のときのは完治したけど、そこをかばうのがくせになってたみたいで、反対の足をやらかしたってわけ。」

初耳、だ。

「でも、病院行くってことは選手として、試合に出るってことか。」

「…そういう、ことなのかな。」

もし、あの言葉が倫先輩に火をつけたというのなら、あたしは、とんでもない過ちをしてしまったのかもしれない。