雨のち晴れ

一年生がびっくりして声をあげる。


「「モチ。」」

二人は楽しそうに笑った。

「行くぞ、時雨?」

「おいで。」

二人の1on1は、続いた。

しぃは、完璧なデイフェンスをし、平助はがむしゃらなオフェンスを魅せた。

その姿は、必死で、でも楽しそうで、


かっこよかった。


結局。


「とーりっ。」

しぃが勝った。

当たり前か。

「また負けた…」

平助がその場に座り込む。

「平助、よくなった。あとは、一個だけ。勝つ気で来て。少し諦めてるでしょ。」

「なっ⁈」

確かに、平助は今、焦っている。

うまい一年がいるからだ。


今のままだと、平助が、スタメンを外れるのに一番近い。

「あたしは、平助のバスケ好き。だから、スタメンを死ぬ気で守って欲しい。」

「やっぱ時雨には負けるわ。バスケも、人としても。」

平助はそう言って、二カッと、笑った。

「また、特訓付き合ってよ。」

「仕方ないわね。」

座り込んだ、平助にそっと時雨は手を差し出した。

「手伝ってあげる。だから、死守しなさいよ?」