「悪かったな…今まで。大人気なくて、それに、俺はお前に嫉妬してたんだよ…多分。」
旭が俺に言う。少し顔が赤くなってると言うことは恥ずかしいのだろうか。
「俺にとって親父は、姫島浩介、一人しかいない。だから、俺にも協力させてくれよ。な。」
「…焼肉のおごりで許してやるよ。」
「…可愛くねー弟。」
今までだったら
お前は俺の弟なんかじゃないし
とか言ってたのに、なんだか丸くなった気がする。
「明日、総合病院に来いよ。本物の八瀬さんに会う予定があるから。」
二人にそう言って、叔父さんにも伝えてと頼み、俺はベッドの中へ入った。
なんだか、家族、に戻った気分だ。
いや、家族、になったんだ。やっと。


