雨のち晴れ


それから、俺たちは叔父さんに送ってもらって、家まで帰ってきた。

行きは五時間。帰りは道路が運良く空いていて、4時間。

着く頃には、朝早かったからか、しぃはねていて、お袋が叔父さんを見て、泊まって行ったら?と進めて、叔父さんは、泊まっていくことにして。

今夜は今夜でまた賑やかになりそうだなと思いながら、俺は部屋に戻って、佐倉に電話をかける。


「もしもし、佐倉?」

『ぁ、疾風先輩。どうかしましたか?』

「明日、お前のメイドの八瀬さんに会いたいんだ。」

俺の言葉に少しびっくりしたらしい。

『先輩って、時雨先輩が好きなんじゃ…?』

「親父のことでだよ!色恋沙汰じゃないっ!」

『ははっ、わかりました。愛理さんー、聞こえたー?』

佐倉の言葉の後から、八瀬さんの声が聞こえる。

『気は乗らないですが、事情はわかりました。どこへ向かえばいいですか?』

「じゃぁ、あの、総合病院の前に来てもらえませんか?」

『わかりました。』