「どーしたんだ?恭介。」
「母さん、産気づいたって…!まだ予定は2ヶ月も先なのに。」
「はぁ⁈」
俺も兄貴ものんびり過ごしてたのに、突然だった。
本当に急だった。
急いで兄貴が、服を着替え、母さんが作っていた入院セットを手に取り、財布をポケットにねじ込む。
「行くぞ。」
俺は頷いて、兄貴の支持に従い車に乗り込む。
ここから病院まで、30分ほど。
母さんはもうついてるかな。
「浩介、恭介、来たのね。」
つくと同時にばあちゃんが、俺たちのところへ歩いてきた。
「母さんは?」
兄貴がばあちゃんに問う。
「分娩室よ。あら、それは?」
「母さんが用意してた入院グッズだよ。」
持っていた荷物を少し持ち上げて兄貴は説明する。
「明日のこともあるし、ここまで来てもらいながらこう言うのもなんだけど、私と、楓がいるから、二人は、帰ったら?明日も平日よ。」
「いや、大丈夫。明日、俺は有休取ってるから。」
「俺もいざとなったら休むし。」
どうどうたる、サボり宣言。普通の親なら起こるだろうけど、俺は昔からこういう癖があって、高校になってからはきちんといくようになったから、多少は目をつむってもらえる。


