雨のち晴れ


「叔父さん!食べ終わったら教えて!」

「あー、あぁ、そうだな。」

…この反応一瞬でも忘れてたな…。

信じらんねぇことに。

「疾風くん、急ぎすぎて詰まらせないようにね。あなたもよ。」

急いで食べ始めた俺と叔父さんに叔母さんがゆったりと注意する。

それをみたしぃが、ふふっと軽く笑い、美咲も釣られたように笑う。

「疾風、そんなに慌てなくてもおじさんは逃げないよ。」

それはそうだが…俺は叔父さんが逃げると思ってるわけじゃなくて…

「疾風、お父さんは逃げない。忘れっぽいけど。」

いや、別に繰り返さなくてもいいんだが…

「時雨ちゃんも、美咲も聞くか?」

時雨も美咲も俺がなんで急にこっちに来たかを知ってる。

だから、叔父さんは、二人にも聞いたんだろう。

「うん。」

返事をする美咲と、頷いた、しぃ。