雨のち晴れ


嬉しそうな様子の叔母さんにはい、と答え、しぃたちを探す。

「お母さん、張り切ってる。二人が来たから。」

「だから、さっき、あたしに、お蕎麦好きか聞いたの?」

「そう。お母さん、お蕎麦作るの上手なの。」

蕎麦か…。

そういや、長野は蕎麦が有名だもんな。

「今日は蕎麦か。」

叔父さんの声。

「腹減った…」

「そう。じゃあ、並べるの手伝って頂戴。あなた。」

わかったと一言、言い、おばさんがつけた蕎麦を運ぶ。


「わー!美味しそう!」

しぃのはしゃぐ声が聞こえる。

「ふふ、疾風くんも、行きなさい。食べましょう?」

ハイと返事をし、俺はしぃたちがいる部屋へと足を運ぶ。

そう言えば急にしぃを連れてくることになったけど、よかったのだろうか…。

「しぃちゃん、海老好き?」

「?うん。」

「あげる。」

あぁ、そういえば美咲はエビが大嫌いだったな。


って、そうじゃなくて…!