「しぃちゃんも、疾風にぃもなんか変だよ。今日、倫先輩と、平助先輩と、トーマ先輩と祐樹と帰ってきたけど、みんな、二人が変って言ってたもん。」
「疾風は、確かに変よね…。保津峡戦が終わってから…。」
「ふーん。それでしぃちゃんも変なんだ。」
え…?
どういうこと?あたしが変?そんなわけないよ。
「しぃちゃん、最近ミスばっかり。ぼーっとしてるし。ボール拾いのときは、顔面にボールを食らって。洗濯は洗剤いれすぎて、ドリンクは分量間違えて。おかしすぎるよ。」
「失敗は誰にだってあるでしょ?」
「その失敗が何日続いてると思ってるの?」
それは…疾風が迎えに来なくなってから…つまり…
「一週間以上。県大会の後から。ねぇ、このままで、東海大会、どうするの?」
それは…どうしよう…。
「上位2チームの、湧泉は全国にも行くんだよ?今この調子で大丈夫なの?」


