「今は、このチームはお前が出ることで負けが決まる。もし、そうじゃないとして、お前がその怪我をしたままでも無理してでないと勝てないのか?」
「…」
「違うだろう?今ゲームメイクしてるのは誰だ?」
「暁です。」
疾風は端的に答える。
「スリーポイントを決めてるのは誰だ。」
「平助です。」
監督と平助の掛け合いが起こる。
「平澤も、本田も、佐倉も、お前が抜けたことはショックだったはずだ。お前は、エースでキャプテンだ。確かに一番うまい。でも、そのお前に必死に追いつこうとして来た奴らだろ?ずっと努力して来た。確かに、お前は怪我して出れなくなった。一番悔しいだろう。だけどな、あいつらもお前と戦いたかったはずだ。戦えないのは悔しいはずだ。だから、あいつらは勝つ。お前と最後の戦い迎えるまでは絶対…勝ち進む。」
監督がそう言うと自分の隣の席に疾風を座らせた。その間にも点は、取り合って行く。
「時雨、疾風のそばにいてやれ。」
スコア表を見ながら倫先輩があたしに言う。
あたしは、はい、とだけ頷いて疾風のそばにかけて行った。


