「疾風は練習に行かせた。」


そっか。疾風は部長であり、あたしの幼馴染ってだけじゃないんだよね。

練習しなきゃいけないもんね。


「時雨、あとは俺がやるから先着替えてろ。」

「大丈夫ですよ?」

あたしは、倫先輩に、笑っていう。

あたしは、家に帰りたくないだけ。だから、もう少し、居心地の良い、この場所にいたい…。

「わかった。そんな顔すんなって。」

あれ、あたし笑ったはずだよね。

にっこりと、

「そんな作り笑顔、俺に聞くと思ってんのか?」

そうだね。

倫先輩は、初対面であたしが作り笑顔って気づいたもんね。

あたしが、小6のときにはじめてあっていらい、

倫先輩には嘘がつけないよ。

疾風にもつけないけど……

「今日、バスケするか。」

「はい!」

=あとで着替えれば良い。


マネージャーは、最後まで残ることが多くて、練習終わったあとなら、体育館も使える。

「疾風も誘うぞ?」

「オッケーです♪」