ほぼ全部じゃん!
「後のやつは風歌からもらってくれ。」
顧問はそういいすて、あたしを呼んでスタメンを集めた。
ぁ、+佐倉くん。
「基本的には速攻で攻めて行く。対戦相手のデータ、あるか?」
「はい、対戦相手の保津峡高校ですよね。バッチリです。」
保津峡高校、去年は水瀬と当たって、負けたけど一昨年はベスト4だった。
だから、今年はシードじゃない。
なかなかの強豪校……。
「一度勝ってる相手とはいえ、油断は禁物だ。一昨年の主力だった人たちはもういないけど、あの時からレギュラーだった、南日向が、どうなっているかだな。」
陣先輩が真剣な顔で言う。
「…南日向、背番号4。シューティングガード。身長167cm。座右の銘はnever give up.趣味は水泳、ウィンタースポーツ、音楽鑑賞。特技はバスケ。特にスリーポイント。高さを必要とするもの以外は苦手はなし。楽器を弾くことも得意でバンドをしている。ちなみにボーカル。顔は俗に言うイケメンで、女子にモテる。また優しい笑顔から、子供達に好かれる。得意な教科は、数学。苦手な教科は英語。彼女あり。バスケは小学校の時からやってる。彼の唯一の悩みは、身長が低いこと。」
こんなもん、かな?
「関係ない情報も何個かあるな。」
監督が苦笑している。でも、どうでも良さそうな情報も、うまく使えば、使える情報になる。