「ゆるして、くれるの?」
「はい。だって、あたし、雪歩先輩と仲良くなりたいです。」
ついに伊豆蔵は、声すらでないくらい、泣き出した、その姿は子供のようで、でも、綺麗だった。
「早苗先輩のこと…」
伊藤が、伊豆蔵から聞き出すように静かにつぶやく。
「…生きてる、の?」
「生きてます。」
あたし、会いましたから、と、しぃが続ける。
「あたし…とんでもないことした…。早苗先輩の時間、あたしが壊した…」
「雪歩先輩?」
「お姉ちゃんの逆恨みとはいえ、あたしが手を出したのは事実…。行かなきゃ…あたし、行かなきゃ…。」
伊豆蔵は、俺たちをおいて、走り出した。
俺たちもそれを追いかけるが、発車時間ギリギリの電車にあいつが乗り、そこで、断念することになった、
でも
あいつの行き先はわかってる。
きっと
佐倉の家だろう。


