雨のち晴れ


「早苗ちゃーん?」

神楽にぃの声…!

「神楽にぃ⁈」

風歌が、大きな声を上げる

それと同時に顔を出す、神楽にぃと、倫先輩。

「神楽さん!セリは?」

佳苗先輩が声を上げる。

「セリは陣の病院で待機中。他のメンバーは伊豆蔵の家に向かってるよ。」

疾風も…かな?

…あたしも行かなきゃ…あの人と、決着つけなきゃ…!

「おっと、時雨どこ行くつもり。」

「雪歩先輩の家!」

神楽にぃを押しのけようと必死に押す。

それを見兼ねたのか、横から口出す倫先輩。

「お前を行かせたくなくて、行った陣の気持ちも考えてやれ。」

「…!なんで陣先輩を行かせたんですか?倫先輩!」

「…」

なんで…黙っちゃうの。黙らないでよ。

ちゃんと理由を言ってよ。

「…もういいです。あたし、行きますから。」

「ダメだ。」

「行く。どいてよ。神楽にぃ。」

あたしは行くの。あの人のところに。