それ証拠にしたら、戦えるのではないか?
俺はそう思って、陣に言う。
でも陣は首を横に振った。
「これを証拠するには不十分だし、俺はまた同じ話をしなきゃいけない。だから…もういい。俺は、学校やめる。」
「そんなこと関係ないだろ?大事なのはお前がどうしたいかだ。証拠が不十分なら証拠を集めればいい。お前が学校を辞めたくないならやめなくていい。そのためにここに俺たちが集まってんだから。」
神楽さんの言葉にみんなが頷く。
ただ、黙って、陣の言葉をまった、
その時間は一瞬だったのかもしれない。
でも俺には長く感じられた。
「…やめたくねぇよ…俺、湧泉で、湧泉高校バスケットボール部として、バスケがしたい。」
「よく言ったわね。暁と、赤羽、それから、神楽。あんたたち、陣をボコったやつ見つけて、そいつらになんでボコったのかはかせなさい。疾風は時雨と伊豆蔵のところに。私は陣についてるから。」
ただ動きたくないだけなんじゃ…と言いたいものの、言えずにセリさんの言葉に従う。
まぁ、いいか。心強い味方がついたんだから。


