雨のち晴れ


「しぃ、震えてる…。」


そう言われてあたしは、自分が震えていることにやっと気がついた。

でも、あたしは強がらないと。

「だいじょーぶっ!ね、早く再開して?ドリンク作ってくる!」

あたしは、笑顔を作る。


こんなの当たり前で。

「時雨…笑顔を作るな。」

倫先輩が、あたしの頬を横に伸ばす。

結局、由奈以外にあたしをわかってくれる人は、2人は確実にいるんだ。

「倫先輩、いたい!」

「お前が悪い!」

あたしは、理不尽な、痛みを顔に残し、仕事を始める。

さっきもどってきたタオルを洗濯機にいれ、まわす。

それから、ドリンクを作って、時間が余ったので、体育館の横に持って行った。

それから、シュートで、こぼれたボールをとることに専念した。