「相変わらず芽衣子の色仕掛けはどんな男でも引っかかるな。」
「当たり前でしょ?」
聞き慣れた声が後ろから聞こえる。
芽衣子…騙してたのか。
「まぁ、今回はなかなかイケメンだったから、ちょっと長くかかっちゃったわね。」
…なかなかイケメンだったから、長くかかった?
こいつは、顔をみて長くかけるか短くするか決めるのか?
「さーて、陣、この子達と遊んであげてよ。虐待受けてるんだし、殴られるのには慣れてるでしょ?サンドバックになるだけでいいからさ。」
サンドバックになるだけでいい?ふざけるな…。
なんで俺がそんなこと…
「んじゃ、やるか。」
いきなり大きな男にみぞおちを殴られる。
そのあとはされるがままで、意識が朦朧としたまま、暁に電話を掛けた。


