女は俺の言葉に俺の態度にムカついたらしい。
後ろを向いた俺の手をガシッとつかんだ。
「やめろっ…」
痛い。昨日殴られた場所が痛い。
「怪我してる!喧嘩?」
「関係ねぇだろ。」
こんな女は嫌いだ。気が強そうな女。
「手当てするから、腕見せて。」
「暁にしてもらうからいい。」
「人の好意は受けるものよ。早く、手を出して。」
俺はその手を振り払って、暁が待つであろう旧校舎の保健室へと向かう。
旧校舎の保健室には大抵、人はいない。
3年は旧校舎を使ってはいるが、怪我や体調が悪いと、新校舎に行く。
新校舎の方が設備もいいし、綺麗だからだ。
「あたし、あんたにつきまとうからねっ!覚えてなさいよ!」
女は変な宣言をして大声を出して帰って行った。
それが俺と、芽衣子の出会い。
芽衣子は本当に毎日来た。
最初はうざかったが、いつの間にかそれは日常となり、密かに楽しみになっていた。


