「陣。」
神楽さんが優しく呼びかける。
「…はい。」
「ここにいない奴もさ、お前を心配してるやつたくさんいるんだぞ?時雨も風歌も、他にも。だから、お前の抱えてるもの吐き出していい。もし、誰も信じなくても、俺たちは絶対、お前の言葉を信じるから。」
神楽さんは力強く、そう告げた。
そして…
陣の目から涙が一筋こぼれた。
一筋の涙はどんどん溢れてくる。
「俺っ、襲ってなんか…ないっす。」
陣は泣きながら話しだした。
「俺はっ、女を襲ったことなんかっ、ない…!」
神楽さんが陣の背中を優しく撫でる。
神楽さんのこれが魅力なんだろうか。
誰にでも優しいところ。
「でも…これ以上は…何も言えない…」
そう言うと、陣は本当に何も話さなくなった。
「疾風…セリに電話かけろ。」
「わかった。」
セリ…何度も聞いた名前だ。
誰なんだろう。


