雨のち晴れ


それなら、納得だよ。

「疾風、離れてくれる?」

「やーだ。」

女かお前は、と突っ込みそうになるのを、抑え、離れる。


そうすると。何も言わずに、いきなり手をつないで来る。

「しぃ、いいだろ?」

「仕方ないわね。」


実は、こーやって、手をつなぐことも抱きつかれることも嫌いじゃなかったり。

だって、由奈以上の、理解者なんだから。


彼氏とかそんなんじゃないし、

血が繋がってるわけでもないけど、

家族以上に大切な存在。

「しぃ、好きだよー」

「ありがと。」

あたしたちはならんで、体育館にはいる。

女子は、弱小のため、外でランニングとかばっかり。男子は、人数多いし、たくさん練習したいってことで、コートを二面使っている。



「お、夫婦で来たか。」